« おにぎりインスパイヤしますか | メイン | 2典TIME消される? »

2005年09月12日

鶴岡市西郷「尾浦」

駅東「味好」のお弟子さんにして、「すでに師匠を越えた」という評価も高い「尾浦」。車で30分、個人的にあまり使わないルート上にあって、これまで興味はあったのだがなかなか足を運ぶチャンスがなかった。今日は相方が休みだったので、11時30分の開店に間に合うように行ってみる。
到着は11時35分くらいだったが、既に数人お客さんがいた。「今日は餃子ありません」の張り紙が残念。
メニューは醤油・味噌ともに「あっさり」「こってり」に分けてある。あっさり系、特に最近発表された新メニュー・無添加シリーズにも興味はあったのだが、油好きのイケナイ性で、「こってり醤油チャーシュー」を注文。あっさりもこってりも好きな相方、迷った揚句に「こってり味噌チャーシュー大盛り」と「ミニチャーハン」。
開店直後と言う事を差し引いても、ラーメンが出てくるのが驚くほど早い!厨房内の手際はかなりよさそうに見えた。

そしていきなりチャーシューの量に圧倒される。
えーとえーと。
口で言ってもしょーがないので、同店を紹介している「酒田のラーメン ラーメン天国」内(管理人:curryさん)の「尾浦」ページをご覧あれ。
下のほうにある「味噌チャーシュー」。写真のものは大盛り。普通盛りの肉の量も、せいぜい2,3枚しか変わらない。4,5枚程度でチャーシュー麺を名乗る店も少なくない昨今、このトロリ系チャーシューのひしめきっぷり。そしてよく見ると中央にはさらに、チャーシューの切り落としがトッピングされている、容赦ない「肉」っぷり。ご店主太っ腹すぎ。おそらく庄内のチャーシューメンの中でももっとも戦闘力の高いものだと思う。
さらに麺の量もハンパではない。庄内(特記すれば酒田)ラーメンの麺の量の多さは何度も述べたが、ここの店では
中盛り…1玉増し……100円増し
大盛り…1.5玉増し…150円増し
すりばち…2玉増

という設定になっている。なんたる良心的な量&値段設定(ついでに言えば、小盛りを50円引きで出してくれるところも実に良心的)。損してませんかご店主。
大盛りのインパクトたるや相当なものがあった。
麺自体も申し分なく、駅東味好系で時々気になる熟成臭もぜんぜん感じない。太さも喉ごしもちょうどよいし、湯切りも丁寧だと思った。

こってり醤油、デフォルトでイヤミない程度にニンニク・臭くなくトンコツが効いており、なかなか美味しかった。庄内で「油表面うっすらカバー系」のラーメンが食べられるとは感激。適度な油分のおかげで、最後まで熱いまま食べることができた。バランスいいなあ。
こってり味噌は、酒田ではものすごく珍しい、ニンニクのパンチがあって、甘味も強く出ているタイプ。ただしその甘味のせいで口飽きする印象は否めなかった。味噌ダレが少しとけ切っていなかった部分があったのも残念。インパクトがあって美味しいが、想像以上に重いかも。また、醤油よりもぬるく感じたのはナゼだろう。
しかし、「酒田近辺のミソラーメンはどれもこれも味噌汁みたい」と私のような嘆きをお持ちの方は、ここで満足を得られるかもしれない。

チャーハンは見るからにパラリ感がなく、油っぽい感じだったのが残念。具は多くてサービス精神がうかがえる。

いや~、しかし総合的に、ご主人の気合と真剣さが伝わってくる、実直なよい店だった。値段も基本のラーメンが少し高めかな(600円)?という程度で、全体的に普通。よってコストパフォーマンスはよいと言えるだろう。
次に行く時は無添加か、あるいはごく普通の「ラーメン(あっさり)」を注文してみようと思う。

味とは直接関係ないが、お店全体が清潔で明るい印象なのもよかった。女性客も行きやすい感じ。いや、師匠筋にあたる駅東「味好」の厨房周りがあまりに…なものでちょっと心配だったんだ。
ご店主も、師匠と違って「常連以外には無愛想」なんてこともなく、店員さんともども、差し出がましくないけど明るい接客。
そういうハード面を含め、総合的にかなり高い評価を感じた。
食べ終わる頃には、お店は12時前にも関わらず既に満席になりつつあった。大事にされるのも納得できる店だと思う。

私たちの誤算は、休みなのをいい事に遅くまで寝てしまい、朝食をとってない状態で行ったことだった。空きっ腹にあの肉、あの量はあまりにヘビーで、帰りの車の中で久々の胃もたれに、思わず言葉少なになってしまうほどだった。
もうちょっと早く起きて軽く何かを、せめて牛乳でも腹に入れていけばよかった。
まるで、空腹状態で大酒飲んで二日酔いになった時のコメント。ラーメンについて語っているとは思えない文だが、そーなのだから仕方ない。

よく、ラーメン評論サイトなどで、こってり系や量多い系のラーメンについて、「体調を整えていかないと…」なんてコメントを見る。今までは「おぢさんは大変ね」と思っていたのだが。この世には確かにそういう戦闘力の高い店がある。思い知らされた。
ええ、こっちが年取ったせいだろと言われればもうその通りだけども。もう若くはないさと君(誰だよ)に言い訳します。

投稿者 zerodama : 2005年09月12日 21:59

コメント