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2005年09月17日

いしづかクエスト

まちBBSの庄内ラーメンスレで、「(酒田市)高砂にある『いしづか』は知る人ぞ知る店だが、ミソラーメンがなかなか美味い」という話を何回か読んで気になっていた。
地図のURLも出されていたが、それを差し引いても「とにかく分かり辛い」らしい。
http://itp.ne.jp/servlet/jp.ne.itp.sear.SGSSVWebDspCtrl?Gyoumu_cate=3&Media_cate=populer&cont_id=a00&focus_theme=Z285000&svc=1901&navi=search,r1&init_word=%83%89%81%5B%83%81%83%93&init_addr=%8E%F0%93%63%8E%73&proc_id=k1&clk=103&kid=KN0600060600058734
気になるので、先日地図をプリントアウトしたものを持って、近くを探索してみた。
その日は定休日(日曜)だったのだが、場所くらい探せるだろうと思っていた。
甘かった。
2,3回周辺を往復したが、ラーメン屋らしき店が見当たらない。
ただし、塗りつぶした後がうっすら残る「肉のいしづか」という看板のついた建物があり、電話番号がMAPに載っているものと一致するため、恐らくはこの敷地だろうと推測だけしてその場は去った。
で本日、「本当にあの場所か確かめてみよう!」と再び赴いてみた。

先日目処をつけた場所に、車がけっこう止まっている。駐車禁止区域ではないので、路駐も何台か。
しかし看板はない。
看板どころかノレンもない。

これほどまでに店らしくない店というのも、業種を問わず初めてだ。
盆に山形で入った「かくれたそば処 茂三郎」の場所も死ぬほど分かりづらく、見た目も中身もまるっきり普通の民家だった(そして美味かった)のだが、それをはるかに凌駕している。
車を降りると漂う美味しそうな匂い、駐車スペースの奥に引っ込んだ部分(これが実は店舗)にテーブルが幾つか並んでいるような様子なので、おそらくここだろう、と、ちょっとビビリながらも入店。
入ると、奥に8人くらい座れそうな小上がりがあり、そのほかに3つほどテーブルがある。
この周辺は港も近く、また工場や自営の製造業が多くある場所で、明らかにその辺りで働いているオヤジさんオニイさんたちがメイン客層のようだ。小上がりのおじさんたちなど、ねっころがってくつろぎまくり。
久々に、「女子どもはすっこんでろ」な雰囲気の飲食店に足を踏み入れて、ワクワクテカテカである。
注文は、客自らが隣接している厨房に言いに行く。
私はミソラーメン、相方はタンメンの大盛りを注文。
他には焼きそばやカツ丼・中華丼などのご飯もの、焼肉定食・カツ定食などがある。看板からして元肉屋さんっぽいので、その辺も美味しそうだった。隣のお兄さんのところに運ばれてきた焼肉定食、肉の量もなかなかだが、野菜もポテトサラダも相当のボリューム。
意外に早く、まずはミソラーメンが運ばれてくる。
第一印象は、炒め野菜から出る甘味、そのあとにインパクトのある香ばしさ。この香ばしさが一番の特色だと思った。ありそうでなかなかない印象だが、妙に懐かしい感じ。変に甘ったるくなくてなるほど美味しい。野菜はモヤシ・ニラ・ネギがたっぷり入っていて食べごたえがある。ほどよいコク。ひき肉を一度焼き付けてこの「絶妙な焦げ風味」を出しているのかもしれない。

ところで、時々相方にも分けながらミソラーメンをほぼ完食するというタイミングになっても相方のタンメンが来ない。フィニッシュと同時くらいに運ばれてきた。
別のテーブルのタンメンの人にも同時に出てきたので、「同一メニューを同タイミングで」作っているらしい(厨房の中にはおっかさんと娘さんの二人がいたようだった)。この店で同伴者と一緒に食事を楽しみたいなら、同じメニューを頼んだ方が吉のようだ。
タンメンはさらに野菜の量も強烈、大盛りだから麺の量も気前よく。こちらもなかなかだった。
キャベツ・ニラ・玉ねぎ・ネギなどの野菜群に加えて切り落とし肉・イカ。さらにベーコンが入っているのが珍しい。しかし全体には意外にしょっぱくない。

いやそれにしても、「大衆食堂」を通り越して「共同社員食堂」とでも言うべき趣だった。
実際おばちゃんも、「ハーイ、○○産業の社長さん!お待ちどう!」とか言いながら持って来て、店内が笑いの渦に包まれていたし。
あまりの商売っけのなさに「食堂に行った」というより、「いしづかさんちの台所にお邪魔してご飯食べさせてもらっちゃった」という雰囲気。味もそういうアットホームさがあった。
「無化調」とか「こだわりスープ」とかえらそうな事は絶対に言わないが、仕事には一本筋が通ってる感じとでも言おうか。味がどうとかウンチク垂れるより、「この空間でメシ食ってきた」という経験自体がとても貴重なものとなった。
ミソラーメン550円。タンメン600円+100円。リーズナブルである。
帰り道に7号線の店で買い物し、「哲」の前を通りかかったが、こういう店の後であの看板を見ると、「現代」680円がまったくアホらしくてかなわんというものだ。

ところでこのお店、看板もノレンも箸袋もなく、食いに行ったのに正式名称が確認できないというミステリアスさ。webで見ると「いしづか食堂」でよいようだが。

この店を紹介しているとあるブログによると、裏メニューが豊富であり、頼めばマーボー飯・チャーハン・肉うどんにナポリタンまで食えるとのこと。ディープ過ぎる。

場所はMAP参考。時計屋さんがあってその少し斜め向かいあたり。
かすかに読める「肉のいしづか」の看板が目印。店はその左奥のほう…としか表現できない。いつもとは違うお店で、ボリュームある食事をしたい方にお勧め。もっともあのお店の常連さんは、ラオタが流入してくるのは嫌がるかもしれん。
ちなみに、醤油ラーメンはメニューになし(これも珍しい)。

投稿者 zerodama : 2005年09月17日 23:58

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