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2005年03月24日
石川賢の新連載
◆「武蔵伝~異説 剣豪伝奇~」 石川賢
リイド社「コミック乱 TWINS」4月号掲載
朝、相方を駅に送った帰り、セブンイレブンで見かけたので購入。
【ストーリー】
各地に、宮本武蔵宛ての触書高札が立てられた。一見単なる法事の案内に見える触書、しかしそれは暗に「将軍御前試合に参加し、柳生但馬守宗矩と立ち合い、破るべし」という意味がこめられていた。
この高札に導かれて、何人もの「武蔵」を名乗る武芸者が江戸を目指す。
京の辻斬り「宮本武蔵玄信」、江戸を目指す「宮本武蔵義経」、道中彼と出合った「宮本武蔵(たけぞう)」とその息子が登場。
果たして本物の「宮本武蔵」は誰か、そして宮本武蔵を召集する高札の真の目的とは?本編の主人公はどの武蔵?という謎を提示しつつ次号へ。(カラー表紙込み32P)
最近、単行本まとめ読みばかりで、石川賢を雑誌連載で読むというのが実に久々だったので、「32Pって短っ!」と蛇の生殺し気分。何しろ賢ちゃん先生は「2話目から早速暴走する」のが定石なので、次回も買ってしまうかも。
映画「二人の武蔵」をはじめとして、「複数武蔵もの」というのはミニジャンルを形成してると言っていいくらいポピュラーな素材なのだが、「異説」「伝奇」なんてタイトルに付けちゃったからには賢ちゃん先生に「何やってもいいっすよ」と野放しにしたようなもの。今後も「メカ武蔵」「全身重火器武蔵」「ドグラ武蔵」「時をかける武蔵」「巴武蔵」など続々登場しても驚かない覚悟完了。むしろウェルカム。
んで、久々に連載形態で読んで感じたのは、思いのほか「石川賢の書く第1回って、教科書的と言っていいほどきっちりしてる」ということ。
とかく石川賢といえば「暴走機関車」「良くも悪くも無計画」「溢れる『そんなのアリですか(アリですね)』感」ばかりがクローズアップされがちだが、キャラの魅力をしっかり出しつつ、「いつ・どこで・誰が出てきて・何が起ころうとしているのか」を提示し、かつ「なぜ・どうやって」という部分への興味を書き立てて次回に引く、という第一回の機能をちゃんと果たしている。そういう印象を受けた。
それゆえ、「一回目は割とおとなしい」印象も。これは多分にコンサバ志向が強いと思われる同誌読者の反応をうかがいつつ、雑誌カラーも意識しているのかもしれないが、「まあ初手からガトリングガンはまずいっしょ」的な配慮が見て取れる(ガトリングガン登場を確定と思ってるのもどうよ、ってもんだが)
ところで、漫画版石川賢スレでは、冒頭に登場する宮本武蔵玄信を「手数の多い奴」と表現している人がいたのだが、
↑そういう意味で「多い」んかい!
こういう漫画を書きながらも「おとなしいなあ」とファンに思わせる。賢ちゃん先生は本当にスゴイよ。
ところでこの雑誌、時代劇専門コミック誌なんだけど、普段あまりこの手の雑誌を読まないので、「どのページをめくってもチョンマゲ」というのは実に新鮮な感覚だった。
さいとう・たかをの「梅安」はいつもながら安定して読ませるのだけど、正直、全体的にあんまり読む所ないなあ。特に三山のぼるって、こんなスカスカの絵だったっけ。モーニングで描いてた頃は、少なくとも女性はもっと華麗な線で描いてたような気がするんだけども。
あと、近藤ゆたかのコラムを読んで、ジョージ秋山の「戦えナム」って漫画がものすごく読みたくなったっす。
投稿者 zerodama : 2005年03月24日 22:42
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