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2005年04月26日

JR福知山線脱線事故

15時現在、死者数が73人と発表された。マンション部分に突っ込んでしまった1両目の救出作業、進めば進むほど数が増えていくことを考えると、被害の大きさに戦慄し、亡くなられた方のご冥福、怪我をされた方・マンション住人の方々の(肉体的・精神的)ご快復を祈ると共に、救助や救命医療に従事されている方に感謝せずにはいられない。
と言いながらも、関西方面の親戚の無事を確認するくらいの事しかできぬのだけれども…

昨日の「天漢日常」(毎度毎度無断引用ですが)では、関連記事と共に、2chに書き込まれた注目レスがまとめられている。現場近くに居合わせた方、実際に乗っていて無事脱出できた方、またご家族・友人が事故に巻き込まれて収容病院を探す方、残念ながら死亡の告知を受けた方…痛ましい書き込みがリアルタイムで行われていた。
特に、モバイルの伝える力はやはり大きい。現状を発信するだけでなく、多くの災害で救助や存命確認のツールとしても威力を発揮している。もちろん、虚偽の書き込みやデマ、ネットを通じて伝わるタイムラグによる情報のズレ(例えば、中越地震での不足物資情報がチェーンメール化して数日間広まったため、足りている物資が殺到したりというような事もあったようだ)などが生まれる危険もあるが、「報道しきれない(または、あえて「されない」)事実」がそのまま伝達されるという機能は貴重なものだ。
同サイトでは、中越地震の際にも、マスコミの「何しに来てるんだか分からない態度(報道ヘリの騒音・怪我人や遺族への心無いインタビュー・緊急車両、救命のジャマになるような撮影・取材の仕方・店での物資買占めなど)」について何度かまとめられていたが、今回もやはり取り上げられていた。私もTVなどで見ていて、明らかに動転している人・血を流している人に無神経なカメラを向けているのがひどく気になった。
マスコミ側の態度・対応から生じる被害者や地元住民の迷惑・不快感については、勿論当人たちから伝えられる筈もない。こうした「生の声」が伝わるようになったのも、ネットの普及以来だと思う。「臨場感」「数字」の前には、結局その声は黙殺されて、何年経っても配慮の無い取材が続けられている。視聴者側も「生々しい映像よりも良識ある対応」を発信側に求める意識改革が必要になってきたのではないだろうか。結局は「それがウケる」「視聴者はそれを求めている」という事実があるうちは何も変わらないだろう。

事故の原因は、「運転手の過失・もしくはそれ以外の要因によるスピード出しすぎ」「置石が原因」などの要素が断片的に出されるだけで、まだ決定的なものは無い。
5両目から速度などを記録した管理モニターが無傷で回収」されたという情報もあるので、迅速かつ正確な解析が待たれる。

現在生死不明である23歳の運転士、過去にもオーバーランで訓告があったというのは知っていたが、その他の件も含めて過去に3回注意や処分を受けていたらしい。
また、「車掌と示し合わせ、実際は40mのオーバーランを8mと虚偽報告していた」という件も。
年齢と勤務経験から考えて、高卒でJRに入った人だと思われる。高卒JR就職はかなりの難関。狭き門をくぐり抜けて、一生懸命日々の業務に励んでいる人がほとんどだと思う。JR全体が世間の厳しい目に晒されている今、一刻も早く正確な原因が究明されますように。

航空機といい鉄道といい、最近の日本の旅客業での「あってはならない不始末」が多すぎる。JALの件では「競争で運賃を上げられない今、効率化を求めるあまりに視野狭窄になった」ことがクローズアップされた。消費者側にも「安さだけを要求する」風潮を見直さなければならない時期が来たのかも。考えるだに難しい事だが……

投稿者 zerodama : 2005年04月26日 15:32

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