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2005年09月06日

「マイヤヒー」Flashに出てくる猫キャラのこと

タイトルに「のまネコ」という言葉を使うのがなんか不愉快だったのでこんな表示にしてみた。

O-ZONE「恋のマイアヒー」がなんか今更に売れていて、ORICON STYLEによると、ウィークリーアルバムランキングで現在2位らしい。
「今更」というのは、ネット上で、例の「空耳」とFlashが話題になったのが随分前の事だからだ。
当時私もFlashを見たが、保存するほどの興味を覚えなかった。
Flash自体の出来が「雑だな~」ということが一つ。
また、「燃えろバルセロナ」とかも同じなのだが、いくら「節々が日本語に聞こえる」からといっても、フレーズとフレーズの間が全く流れとして繋がっていないのであまり笑えるでもなく、「まー、確かに『飲ま飲ま』と聞こえるが、通して聴いてもなんか強引で疲れるだけだな…」と思ったからだ。

「空耳アワー」で名作とされたものを振り返ってもわかることだが、腹を抱えるほどの面白さは、
「空耳自体が全くの偶然の産物」
であるにもかかわらず、
「一つの場面としてつながりが成り立ってしまっている」
ことに起因することが多い。
(例:「母さんが言う こういうパーマは変だと 死のう~!」あたりはその典型かと)
そういう意味で、「マイアヒー」の感想は「まぁ手ぬぐい、無理してTシャツでしょ」という程度だった。

現在問題になっているのは、Avexから発売されているDVDに、ネットで広まるのに一役買ったFlashが収録されており、しかもムービーに登場するモナーそっくりのネコのキャラクターが、「のまネコ」という作者オリジナルデザインのキャラクターとして商品展開することになったことだ。

まとめサイト: のまネコ問題
http://www.nomaneko.net/

ごく大雑把に言えば、主な論点は

*空耳ネタ自体は洋楽板が発祥(とされてるが、そうでない場合でもスレや掲示板から生まれたのはほぼ明白。しかし「自分が考えたのと偶然に全て一致していた」と言われれば証明する方法は無いが)のに、Flash作者は「自分が仕事中に思いついた」と述べている
*初期Flashには、モナーのほかにおにぎりなども登場し、2chAAを使用したものであるのは明らかなのに、その時点の事についても「オリジナルキャラで作った」と述べている
(インタビュー:http://www.muzo.jp/column_muzo/home/flash50/archives/blog/main/2005/06/27_214530.html)
*「のまネコ」の商標登録がなされた場合、逆にモナーなどのAA使用が「のまネコに類似したキャラクター」として制限されるのではないかという懸念

などのようだ。

擁護意見としては、

マイアヒFlashとしてネットに出回ったものと、エイベックスが採用したのは似てるけど違うフラです。
つまり、以前HPで作っていたFlashにはモナーが出ていて
エイベックスのにはかわりにオリジナルキャラが出ており
今回の商品化はそのオリジナルキャラのものです。

(by「しっぽのブログ」 http://taily.exblog.jp/2643508/)

というのもあるが、

旧Flash
新Flash

を見比べてみても、新のほうもずいぶんとモナー(もしくはアヒャ)に見えるんだがなあ…
(新作には、旧作からおにぎりやダルシムの部分などが差し替えられ、キャラも微妙に書き直されたらしい)

Flashムービーを作る場合、許諾を得た場合を除き、BGMは著作権の発生しないもの(フリー素材やクラシックなど)を用いなければならないというのが建前で、それ以外の音楽をつかったものを「黒フラッシュ」などと呼んだりする。これまでも名作が多く出て楽しませてもらったし、また「この曲でなくては!」と思わせるものも多い。
今回は、普通だったらお叱りを食らわせるはずの音楽出版社側が黒フラッシュを支持してマネージメントに活用したという珍しい例だ。これで「オリジナルキャラグッズ展開」とか言い出さなければ、ネットでの反応も違っていたのだろうが…

モナーやギコ自体、発生したのは実は2chではなく「あやしいわーるど」である(「あやしい」出身者には、これについて今でも面白からず思ってる人が多いらしい)。
そういうこともあって、以前のタカラとの一件でもそうだったが、「2chの所有物」というよりは、「オープンソース」の素材という意識、そこから来る「みんなで育ててきた、そしてこれからもどう育てられていくかが面白いのだ」という意識がとても強い。一種LinuxとかOpenOfficeに通じるものがあると思う。
(タカラとは違い、「ギコ」などという商標をそのまま使おうというわけではないので同列では語れないが、上記のように別次元の問題が生じているわけで)
OpenOfficeの一部分だけを変えて、「新しいソフトです!」として売り出し、特定の個人と企業が利益を得たら、モラル面でブーイングが起きるのは自然の流れ。そういうことじゃないかと。

ぶっちゃけて言葉にすれば
「よっぽど舞い上がったのかしれんが、(作者も)必死に言いつくろって黒フラッシュで小金稼ぎですか」
「Avexもよっぽど必死だな」
ってことになるのかな。両者どちらにも「みっともないな」という感想しか持てない。
もともとAvexが嫌いで、Flashにも高い評価を持てなかったせいかもしれんけど。

それにしてもこのグッズ、売れるのかな…
ヒット曲は常に一過性、半年もすれば持って歩くのも恥ずかしい、短命なモノに終わりそうなニオイがプンプンするのだが…

投稿者 zerodama : 2005年09月06日 13:02

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